「東日本大震災10年フォーラム」を開催しました

2021年3月14日(日)約300人がオンライン参加・視聴

2011年の東日本大震災から10年を迎えました。

東日本大震災発災当初、ボランティア・市民活動の連携の要となった「広がれボランティアの輪」連絡会議では、ボランティア・市民活動に関わる人々が、この間の被災地内外での活動から培われたつながりが、被災地を越えて各地の困りごとや困難を解決する活動につながっていることを学ぶとともに、今後、わが国にボランティア活動を文化として根づかせ、持続可能な社会を実現することを目的に、「東日本大震災10年フォーラム」を開催しました。

フォーラムのプログラムは、「フォーラム・提言PT」で検討を進め、PT各メンバーのつながりを活かし、さまざまな分野の4人のゲストスピーカーに登壇いただきました。

また、当日は全国から参加する約300名が、オンラインで学びを深めました。写真はフォーラム後半の意見交換のようす。


あいさつ・コメント

上野谷加代子会長 開会あいさつ

上野谷会長からは、オンライン参加の利点を活かし多くの参加があることとともに、震災から10年の長きにわたり、ボランティア・市民活動がコミュニティとどのように結びつき、ネットワークを広げていったのかを学び、これからの参加者の地域の活動につなげていってほしいとの話がありました。

山崎美貴子さんからのコメント

山崎さんからは、発災後、被災者支援に取り組む市民セクターのネットワーク組織として約850団体が参加した東日本大震災支援全国ネットワーク(JCN)設立に「広がれ」の構成団体が果たした役割を振り返るとともに、この10年で地域の支援力・受援力が備わり始めてきたことを説明しました。また、被災地や被災者の課題(コミュニティの分断、広域避難者、人口流出など)に対し、ボランティア・市民活動の役割はこれからも大きいことを強調しました。


「被災地がどのようにボランティアを受け入れていったのか」

篠原洋貴さん(福島県いわき市社協)

篠原さんは、発災後の災害ボランティアセンター運営と、その後長期にわたる被災地・被災者支援に、社会福祉協議会がどのように地域住民、行政、関係機関・団体と連携を持って取り組んできたのか報告しました。それらの活動を振り返り、日頃から住民どうしが支え合う地域の仕組みづくりの大切さと、ボランティア・NPOへの期待を話しました。

鈴木清美さん(南三陸町おもちゃ図書館「いそひよ」)

篠原さんは、発災後の災害ボランティアセンター運営と、その後長期にわたる被災地・被災者支援に、社会福祉協議会がどのように地域住民、行政、関係機関・団体と連携を持って取り組んできたのか報告しました。それらの活動を振り返り、日頃から住民どうしが支え合う地域の仕組みづくりの大切さと、ボランティア・NPOへの期待を話しました。


「被災地外部からの支援は被災地にどのようにつながってきたのか」

竹田純子さん(龍谷大学ボランティア・NPO活動支援センター)

竹田さんからは、発災後の龍谷大学学生の活動を紹介するとともに、被災地との交流を積み重ねてきたなか、住民との交流を通じた学生の変化、そして学生の活動に寄り添いながら、学生の主体的な活動を支援するボランティア・NPO活動センターの役割について報告がありました。

吹田博史さん(武田薬品工業株式会社)

吹田さんからは、被災地を支援する長期的なスタンスを、企業と社員がともに考え、被災地内外でのボランティア活動を実行してきた経過が報告されました。あわせて、企業としてのさまざまな支援プログラムを、市民セクターとともに多くの協働プログラムを企画・実施し、市民セクターの知見を活かした支援を進めた経緯が報告されました。


「被災地と被災地外の支援がどのようにスクラムを組み、被災地をよりよくしてきたのか」

「新たな活動への展開と、これからのボランティア・市民活動」

進行役の田尻佳史さん(日本NPOセンター)、永井美佳さん(大阪ボランティア協会)のもと、4人のゲストスピーカー、及びコメンテーターの山崎美貴子さんと議論を深めました。時が経過するなかでの外部の支援者との関係性の変化、「受援力」「支援力」「協働」の育み方、そして、これからの時代につなげていく活動の視点について、議論のなかで多くの示唆が出されました。


原田正樹副会長 閉会あいさつ

原田副会長からは、今日の学びをふまえ、東日本大震災の被災地・被災者へのボランティア・市民活動の重要性は、これからが大切になること、そして「広がれボランティアの輪」連絡会議としても、引き続き活動を進めていくことを確認しました。


参加・視聴されたみなさんの感想

・各ゲストスピーカーが取り組んできた、これまでの経過が大変よくわかりました。

・ゲストスピーカーが、地域の実情をふまえ地道に取り組んで来られた取り組みは、説得力があるし感銘を覚えます。

・篠原洋貴さん(いわき市社協)の言われていた、「信頼関係」を培っていける活動をしていきたいと思いました。

・鈴木清美さん(南三陸町・いそひよ)から報告があった、障がい児を抱えた家族の避難所での生活を知ることができた。

・竹田純子さん(龍谷大学)が話された、「学生を教えるという一方通行の立場でなく、学生とボールのやり取りをしながら、結論を急ぐのではなくどうすれば良いのか、投げかけの中から解決を導いていく」との考え方が参考になった。

・吹田博史さん(武田薬品工業㈱)の話をふまえた、企業や組合への働きかけ、そして企業とボランティアの関係づくりが参考になった。

・山崎美貴子さんからの「被災者に寄り添った形に変え、まだまだ継続して支援をしていく必要性」が心に残った。

・進行役(田尻佳史さん、永井美佳さん)両氏によるコーディネート経験の豊富さは、ゲストスピーカーから的を得た回答を引き出していた。


開催概要

1.テーマ

東日本大震災から、つながり、ひろがるボランティア活動

 2.趣旨

東日本大震災から10年を迎えるなか、被災地を長期間にわたり支援するさまざまなボランティア・市民活動の実践が進められ、被災地のコミュニティを復興する力となってきました。支援で培われた多くのつながりやネットワークは、被災地での継続的な活動とあわせて、被災地を越えて各地の困りごとや困難を解決する活動につながっています。

東日本大震災のボランティア・市民活動は、被災地の人々をどのようにつなぎエンパワメントしてきたのでしょうか。また、活動を通じて被災地の人々がどのように受援者から支援者へと変化し、被災地内外にネットワークが広がり、各地の活動につながっていったのでしょうか。

「広がれボランティアの輪」連絡会議では、ボランティア・市民活動推進団体がこれらの実践を共有することで、日本にボランティア活動を文化として根づかせ、持続可能な社会を実現することを目的に、「東日本大震災10年フォーラム」を開催します。

3.日時・開催方法

2021年3月14日(日)13時30分~16時

オンライン(Youtube Live(ユーチューブライブ))により開催

4.参加対象

ボランティア・市民活動を推進する人々(NPO、中間支援組織、協同組合、教育・青少年団体、ボランティア受入施設・団体、企業・労働組合、社協担当者 等)

5.参加費

無料

6.プログラム

(1)開会挨拶

上野谷加代子(「広がれボランティアの輪」連絡会議 会長)

(2)フォーラム

4部構成で、進行役からゲストスピーカーに話を求めながら、進行役とゲストスピーカー、コメンテーターとのディスカッションにより論点を深めます。

<ゲストスピーカー>

○被災地で支援に関わった皆さん

・篠原洋貴さん(福島県 いわき市社会福祉協議会 事務局長)

・鈴木清美さん(宮城県 南三陸町おもちゃ図書館「いそひよ」代表/南三陸町障害者自立支援協議会会長)

○被災地の外から被災地への支援に関わった皆さん

・竹田純子さん(京都府・滋賀県 龍谷大学ボランティア・NPO活動センター ボランティアコーディネーター

・吹田博史さん(武田薬品工業株式会社 グローバルコーポレーアフェアーズ グローバルCSR &パートナーシップ ストラテジー ジャパンCSR ヘッド

 <コメンテーター>

・山崎美貴子さん(「広がれボランティアの輪」連絡会議顧問/東京ボランティア・市民活動センター所長)

<進行役>

・田尻佳史さん(日本NPOセンター 常務理事)

・永井美佳さん(大阪ボランティア協会 事務局長)

<論点>

被災地がどのようにボランティアを受け入れていったのか

被災地外部の支援は被災地にどのようにつながってきたのか

被災地と被災地外の支援がどのようにスクラムを組み、この10年で被災地をよりよくしてきたのか

新たな活動への展開とこれからのボランティア・市民活動

(3)閉会あいさつ

原田正樹(「広がれボランティアの輪」連絡会議 副会長)

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開催要綱(0224更新).pdf
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