「広がれボランティアの輪」連絡会議とは?

~日本のボランティア・市民活動を進める一致点で協働する54団体のネットワーク~

「広がれボランティアの輪」連絡会議は、あらゆる人々が「いつでも、どこでも、誰でも、気軽に、楽しく」ボランティア・市民活動に参加できるような環境づくり、気運づくりを図ることを目的に、1994年6月に創設されました。全国的なボランティア・市民活動推進団体や学校教育・社会教育関係団体、青少年団体、協同組合、労働団体、マスコミ系社会事業団など54団体が参加しています。ボランティア・市民活動への全国的な参加よびかけ、ボランティア・市民活動のあり方に関する懇談会やシンポジウム、フォーラムの開催、提言活動等の広報・啓発活動を推進しています。


会長・副会長メッセージ

会長:上野谷加代子(同志社大学名誉教授)

「広がれボランティアの輪」連絡会議は、設立以来、各構成団体による日頃からのゆるやかな連携と、各団体がもつ特性や使命を大切にしながら、互いの力をフルに発揮し、ボランティア精神に基づく実践を継続してきました。SDGsの実現は、ボランティア・市民活動抜きには実現しません。誰もが排除されない共生社会を形成していくために、私たちは、「文化として地域に根づくボランティア活動」から、「地球環境での幸せづくり」まで夢を持ち、果敢に取り組みを進めてまいります。みなさんのご支援・ご協力をお願いします。

副会長:原田正樹(日本福祉大学教授)

25年を越える連絡会議の歴史は、さまざまな使命を持つ団体が、ボランタリズムという一点でつながる歩みです。組織や文化の違いを超えて、どう連携するかを模索しながら、社会への提言、関係省庁との意見交換、ボランティア・市民活動推進者への情報提供や交流の場づくりを進めてきました。これからも、日本のボランティア・市民活動に関する多彩な団体が交わる場(プラットフォーム)として、ボランティアの輪を広げていきます。 


主な取り組み

「広がれボランティアの輪」連絡会議の主な取り組みは、構成団体が参加する「プロジェクトチーム」で企画検討が行われます。

その特徴は、「広がれボランティアの輪」連絡会議を構成する54団体のそれぞれの理念や活動、ボランティア・市民活動に対する考え方や違いを認め合いながら、「日本のボランティア・市民活動を進める」という一つの共通点で連携・協働を進めていることです。主な取り組みを紹介します。


1.「ボランティア全国フォーラム」の開催

2016年から「ボランティア全国フォーラム」を開催しています。「ボランティア全国フォーラム」は、2015年まで開催していた「全国ボランティアフェスティバル」の成果をふまえ、ボランティア・市民活動を推進する人々や団体の学習と情報交流を目的として企画・運営しています。

【ボランティア全国フォーラム2022】(2022年11月)

4年ぶりの会場参加方式を中心として開催した「ボランティア全国フォーラム2022」のテーマは「今、あらためてボランティアのこれからを考える」。ボランティア推進者、推進団体、学識者の考えをディスカッションで出しあいながら、コロナ禍以降のボランティア・市民活動のあり方について意見交換を行いました。

 

【ボランティア全国フォーラム2021】(2021年10月)

コロナ禍のもと、対面での活動が難しくなるなか、ボランティア・市民活動の困難をどのように乗り越え、今後の取り組みにつなげていくかを話し合った、「ボランティア全国フォーラム2021」オンライン基調てい談のようす。戦後の困難を乗り越えてきた阿部志郎さん、岡本榮一さんと、「広がれボランティアの輪」連絡会議の上野谷加代子会長が語りました。


2.提言・報告書・メッセージの発信

ボランティア・市民活動に関するテーマを設定し、現況分析や今後のあり方についての提言・報告書を発信しています。ボランティア・市民活動を進めるさまざまなメンバーが、自由な議論のもとに取りまとめる提言・報告書は、NPO施策などわが国のボランティア・市民活動施策に反映される成果を生んでいます。

【メッセージ「コロナ禍の経験をふまえ、新たなステージへ ~ボランティア・市民活動の輪を広げよう~」】(2022年6月)

「広がれボランティアの輪」連絡会議では、コロナ禍を乗り越え、ボランティア・市民活動の新たなステージをめざしてお互いにつながり続けることの大切さを呼びかけるメッセージを公表しました。

【国際プロジェクトチーム報告書】(2021年10月)

国際プロジェクトによる報告書「コロナ禍で在留外国人が抱える課題と私たちにできること~支援団体・当事者へのインタビューから考える」では、コロナ禍における在留外国人の困難や課題を明らかにすることに取り組みました。そして、外国籍であることや外国にルーツをもつことを理由とした分断や差別が今後広がることのないよう理解を深め、よりよい支援の充実をめざすための報告書を作成しました。


3.学習・情報交流の場づくり

構成団体やボランティアに関心のあるみなさんを対象に、時々のボランティア・市民活動にかかわるテーマで「シンポジウム」「勉強会」などを開催しています。

【東日本大震災10年フォーラム】(2021年3月)

東日本大震災発災当初、ボランティア・市民活動の連携の要となった「広がれボランティアの輪」連絡会議。「東日本大震災10年フォーラム」では、被災地内外の活動で培われたつながりが、被災地を越えて各地の困りごとや困難を解決する活動に発展していることを各地の実践から学び、今後わが国にボランティア活動を文化として根づかせ、持続可能な社会を実現するための考え方について意見交換を行いました。

2021年3月に開催した東日本大震災10年フォーラムをはじめ、毎年開催している勉強会、シンポジウムのようすは、下記を参照ください。


4.ボランティアに関する官民連携の促進

2001年に国連が提唱したボランティア国際年で培った官民連携の取り組みを発展させるとともに、ボランティア・市民活動の推進に携わる関係省庁との接点をつくり、官民連携によるボランティア・市民活動を推進するため、「ボランティアに関する関係省庁との懇談会」を2002年から継続して開催しています。

【ボランティアに関する関係省庁との懇談会】(2021年8月)

コロナ禍により、会場参加とオンライン参加のハイブリッド形式で開催した2021年度の省庁懇談会。各省庁のボランティア・市民活動施策説明とともに、「孤独・孤立対策におけるボランティア・市民活動の役割」「災害への備え・対応・復興におけるボランティア・市民活動への期待」の2つのテーマを設けたディスカッションを行いました。

内閣府、外務省、警察庁、文部科学省、環境省、厚生労働省、法務省などの担当課のみなさんが参加しました。


5.コロナ禍を乗り越えるための活動

2020年5月、「広がれボランティアの輪」連絡会議など全国11団体が主唱し、オンライン上で各地のボランティア・市民活動、地域福祉の取り組みを紹介し、情報を交流する「未来の豊かな“つながり”のための全国アクション」をスタートしました。

2022年6月には、メッセージ「コロナ禍の経験をふまえ、新たなステージへ ~ボランティア・市民活動の輪を広げよう~」を公表。コロナ禍を乗り越え、ボランティア・市民活動の新たなステージをめざしてお互いにつながり続けることの大切さを呼びかけました。


6.ボランティアを広げる広報活動

ホームページにより、本連絡会議の活動やボランティア・市民活動情報の発信を行っています。

(リーフレット)

ボランティア・市民活動イベント・研修などで「広がれ」リーフレットを活用ください。

(キャラクター)

ボランティアイベントや広報にお使いください。キャラクター使用詳細はこちらをご覧ください。


7.世界と連帯したボランティア推進

「広がれボランティアの輪」連絡会議は、2001年ボランティア国際年の取り組みを支え、その後も国際的なボランティア活動の推進に参画するなど、世界と連帯した活動を進めてきました。

国連ボランティア計画との意見交換

国連ボランティア計画事務局長のフラビア・パンシエーリ氏(当時)が来日し、2001年ボランティア国際年から10年を経た2011年に実施した「ボランティア国際年+10」の取り組みについて「広がれボランティアの輪」連絡会議と意見交換を行いました。(2011年11月)


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